【完】天体観測 ~キミと見た星~



―翔太side―…

鈴原の病室に行くと、全く知らない男が横に座っていた。
驚いたと同時に、胸が大きく音をたてた。

「木下涼介くん」

嬉しそうに笑顔で、その木下涼介とやらを、紹介する鈴原。
そんな鈴原の笑顔を見て、ムカついたんだ。
他の男を紹介する時に、嬉しそうになんてしてほしくなかったから。
こう思う俺は…我儘なのかな?

木下涼介は、鈴原と同じ病室らしい。
すっごくムカついたけど、羨ましいなーって思った。

だって、いつでも鈴原を近くで見ておけるんだ。
なにかあったら、すぐに行ける。

俺も入院しよっかな~…とか、馬鹿な事を考えた。

だって、好きな人を守りたいじゃん?