ひとしきり喋り終わった後、椎名くんは「また来る」それだけ言って、帰っていった。
一人になって、寂しいなー…なんて、思った。
「また来る」……
早く“また”が来ないかな。
私はどんどん椎名くんが好きになっていった。
叶わなくても良い。
そう思えるのは、きっと愛が大きいからなんだと…思う。
窓から見える、空を見つめた。
「あ…」
そこには、一つだけ輝く小さな小さな…星。
「一番星だー…」
私も星になっちゃうんだろうな。
星になったら、私は一番星になりたい。
だって、皆より早く、一番に現れて…。
そして、椎名くんを誰よりも長く見守っていたいから――…

