【完】天体観測 ~キミと見た星~



―翔太side―…


「あー…どうすっかなぁ」

「お前さっきからそればっかだな」

日曜日の休日。
俺は、弘樹の家でゴロゴロして、悩んでいた。
悩んでいる理由は一つ。
…鈴原に会いに行くか…。

「だぁーっ!もう!行けよ!会いに行けって!」

俺がうるさくて痺れを切らしたのか、弘樹はキレ気味にそう言った。
そんな簡単に言うなよー…

「てかいつからそんなに鈴原好きになったんだよ」

「…は?」

急に意味の分かんない事を言い出した弘樹に俺は唖然。
好き?
俺が?
鈴原を?

「いやいやいやいや」

ないだろ。
うん、ないな。
ただ、俺は人として心配して悩んでるだけで…
それに、俺と鈴原ぎくしゃくしたまんまだし。
こんなまま過ごすのは嫌だろ?

「お前ってホント鈍感でうざいよな」

「なっ…!お前に言われたくねぇよ!」

鈍感でうざいって…
弘樹にそんなこと言われたこと無いから、ちょっとショックだったりした。