先生に呼び出されて、職員室に行った。
大した用事じゃなくて、すぐに事は済み、私は椎名くんのいる教室へと少し小走りで向かった。

教室に近づくにつれて、皆が静かな事が分かる。

あれ?
なんでこんなに静かなんだろ…

不思議に思ってそーっと教室を覗いてみると、皆が椎名くんを見てた。

え?なに?

その場の状況が全くつかめず、ドアの前に座って、耳を澄まして状況を把握しようとした。


「え、鈴原さんと椎名デキてんの?」

ある女の子の声が私の耳に入る。
静まり返ってた教室にその子の声が響く。



え?


デキてる?
なんで、そんなことになってるの?

違うよって言うべきなんだけど、椎名くんがどうこたえるのか、私は気になってしまって、その場に座ったまままた耳を澄ます。