「うわぁ!あったか~い」


季節は2月。
もう年が明けた。


今日は太陽が出てて、温かい。


私はあれから、何度も泣いて、何度も笑った。


でも、今はちゃんと笑えてる。

それは、木下くんのあの言葉のおかげ。

傍で支えてくれた椎名くんのおかげ。



そして、美冬にも事情を話して、謝った。
優しい美冬は、泣きながら許してくれた。



『バカだよ…っ!ホントにアンタは馬鹿だよぉ…っ!私は…絶対に…星夏を嫌いになんてならないんだからぁっ…!』



その言葉は、今でも鮮明に覚えてる。



「あっ!美冬~っ!」



真昼。


庭を車椅子で、椎名くんに押してもらって。
前方からは美冬が笑って走ってくる。


あぁ…

なんてこの光景は素敵なんだろう。



「相変わらず二人は一緒だねぇ~!付き合う事になったら教えてよっ」


ひやかすように、美冬がそう言って来た。


「あははっ」