「お兄さん、よくオレを見つけたよね。いつから尾けてたの?」
わざとらしい男口調で少女が言う。
「別に野郎のマネなんかしなくてもいいぜお嬢さん。
…ま、今日は運がよかったんだ。
灯りも持たずに刀ァぶらさげて歩いてるバカなお巡りがいたんでね。これは餌になると思ってついて来たら案の定かかってくれた。」
ワサビの返答に少女はふっと笑った。
「あ、バレてた?まあいいんだけど…
てかお兄さんって何者?政府の人じゃなさそうだし、ヤクザの護衛の人とか?」
「…"護衛"、ねぇ。用心棒のことか?」
「そうそう、それ。で?そうなの?」
放つ殺気の割りには緊張感のない少女の言葉に、ワサビはまた内心首をひねる。
「…いんや。まあ役人よりはそっちに近いけどな。
とりあえず、俺はアンタに恨みがある人間てわけじゃない。」
――殺気が緩んで構えた刃が下を向く。
今度は少女が首をかしげる番だった。
「何ソレ。じゃぁ何であたしを追っかけてきたわけ?」
こちらも戦闘の構えを解きながら、ワサビはじっと少女の顔を見据えた。
「アンタにひとつ聞いときたいことがある。」
わざとらしい男口調で少女が言う。
「別に野郎のマネなんかしなくてもいいぜお嬢さん。
…ま、今日は運がよかったんだ。
灯りも持たずに刀ァぶらさげて歩いてるバカなお巡りがいたんでね。これは餌になると思ってついて来たら案の定かかってくれた。」
ワサビの返答に少女はふっと笑った。
「あ、バレてた?まあいいんだけど…
てかお兄さんって何者?政府の人じゃなさそうだし、ヤクザの護衛の人とか?」
「…"護衛"、ねぇ。用心棒のことか?」
「そうそう、それ。で?そうなの?」
放つ殺気の割りには緊張感のない少女の言葉に、ワサビはまた内心首をひねる。
「…いんや。まあ役人よりはそっちに近いけどな。
とりあえず、俺はアンタに恨みがある人間てわけじゃない。」
――殺気が緩んで構えた刃が下を向く。
今度は少女が首をかしげる番だった。
「何ソレ。じゃぁ何であたしを追っかけてきたわけ?」
こちらも戦闘の構えを解きながら、ワサビはじっと少女の顔を見据えた。
「アンタにひとつ聞いときたいことがある。」



