「あーもう!」 「どうしたの、ほんと‥」 頭を洗い終えた真白が風呂に入ってくる。 真白って、好きな奴とかいるのかな‥‥―― 「真白さ、好きな奴とかいる?」 「えっ?」 頬が赤く見えたのは、風呂だからだろうか。 「別にいないよ」 「そっか‥‥」 「なら、さ。普通好きでもない奴にキスしないよね?しかも相手が男だったとしたらさらに」 言ってしまってから、人に相談することじゃないというのは思い浮かんだんだけど、真白だと思うとどうでもよくなっていた。