「‥‥‥夢じゃ、ない」

とは、俺が朝起きて発した言葉だった。

「夢?見たのか?」
木田の言葉にも力無く頭を降る。


夢じゃなかった‥!


背中から布団にダイブする。
目の前に広がる白い壁は、俺が昨日から通っている男子校の寮の天井で、やたら低い天井の自宅ではないと思い知らされた。

「起きなきゃ遅刻するぞ」
「うん‥‥」

やれやれと体を起こす。


剣とはクラスは違うんだし、うまくいけば会わずに済むし。

博士や真斗、大地にも会いたいし。



昨日知り合ったクラスメートの事を思い出したら、だんだんと行く気になってきて俺は支度を始めた。