(もう、来ないかな…) 半ば諦めてはいたがどうしてもここを動くことができない。 さくっ、さくっ、 雪の中を歩く音がわずかに聞こえ私は音のほうを思わず見つめた。 視界が悪くてよく見えない。だけど確実に誰かがこちらに向かって歩いてくる。 心臓が高鳴るのを感じた。 .