そのまま4人は喫茶店で親睦を深め、すっかり仲良くなってしまった。巡は本郷と連絡先の交換をしてどこか嬉しそうだ。
巡は五月女と本郷の後姿を見て、何だかんだお似合いかもしれないなと、散々五月女を貶していたことをこっそり反省した。
買い物も済ませたし、これ以上先輩方のデートを邪魔してしまうのは忍びない。巡は日野に声をかけ、その場を離れようとした。
その時だった。
「やだ! あれがないといや!」
「そんなこと言ったって、こんな広い所で見つけられるわけないでしょ!」
「やだ、さがす!!」
4人の行く先に、言い争う母子の姿があった。顔を紅潮させ、今にも泣きだしそうな少女は、どこにそんな力があるのか、母親の手を掴んで引きずっている。
根っからのお人好しが集うaucの面々は、迷わずその2人に駆け寄った。
「どうしたんですか?」
本郷が尋ねると、母親が困り顔で言った。
「この子、お気に入りの髪留めを失くしたみたいで…探すって言って聞かないんですよ」
「ヘアピンか…。こんな広いショッピングモールじゃ、どこにあるかなんて見当もつかないね」
母親の言葉に五月女も眉尻を下げる。しかし、そこで立ち上がるのが本郷だった。
「何言ってるのよ。探しましょう!」



