五月女は赤い顔のまま、巡を恨めしそうに見た。
「何でついてきてたのさ…」
巡は顔の前で手を合わせ、申し訳なさを込めて謝った。
「それはほんっとすんません!! ずっと気になってたんス! 五月女先輩のカノジョ。聞くところによるとすげぇ美人だって…それに、auc作ったって聞いて。憧れてたんスよ」
「あら、そうだったの。ちょっと良祐、可愛い後輩じゃない」
あっけらかんと答える本郷に、巡は毒気を抜かれてしまった。美人だと聞いていたし、明らかに尻に敷かれそうな五月女の彼女だから、お高く止まったお嬢様タイプだと思っていたのに、そうでもないらしい。
そんな彼女に対して、五月女は女々しく口を尖らせた。
「うう…先輩…俺たちデート覗かれてたんですよぉ…。恥ずかしいじゃないですか…」
「何、良祐は私といることが恥ずかしいと思ってるの?」
ずばっと迷いなく吐き捨てる本郷の姿に、どちらが彼氏なのか一瞬わからなくなったとのちに日野は語る。



