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ショッピングモール内の喫茶店に入った四人は、気まずい空気を孕みながら席についた。

店員が人数分の水とおしぼりをもってきた後に、「ご注文がお決まりになりましたらお手元のベルでお知らせください」とマニュアル通りに告げて去って行った。

巡は水を口に運ぶ。何を言えばいいかわからなかった。「偶然ですねー」なんて切り出しても良かったが、かなり大声で言い合いをしていたから、日野との会話が聞かれていた可能性がある。素直に謝るべきか、と口を開こうとした時だった。


「良祐、この二人は? 知り合い?」


五月女の彼女の方が、自然な流れで沈黙を破った。話を振られた五月女は動揺してどもっている。巡はそんな彼を無視して自己紹介することにした。


「あ、アタシ巡暦佳って言います。実はアタシ、この春からaucのメンバー入りさせてもらってて」


巡に倣って、日野も姿勢を正した。


「僕は日野敦と言います。彼女と同じく、この春からaucに入部しました」


すると、五月女の彼女は嬉しそうに微笑んだ。


「良かった。新入部員居るのね。私は本郷蘭。aucを作った初代部長で、五月女君とお付き合いさせてもらってるわ」

「蘭先輩!!」


さらりと紹介された五月女は顔を真っ赤にして声を裏返すが、彼女――本郷はさして気にする様子もなく、「あら、隠すことないじゃない」と笑った。