「てか、あいつもこの状況になることはわかってたんじゃないの。それでいて助っ人を引き受けたなんてさ…」
「紗佳に望みを繋げたかったんじゃないのかな。最後の大会な訳だし…」
明衣の不満げな声に、五月女が答える。巡は爪をいじりながら言った。
「にしても、あのマネキン野郎は気に入らないッスねー。徹夜で2、3日練習したからって何とかなるもんじゃ無いじゃないスか。超人かっての」
「まあ、美少女研究部は何か楽しそうに練習風景見てたけどな。たまに逸識先輩に女装をねだっていたようだし」
「何それキモイ」
日野の台詞に明衣は思わず眉を寄せた。
話し終えたらしいアリスは携帯電話をしまうと、aucのメンバーに向き直る。
「今からちょっと行ってくる。……逸識君も来てくれるって云うから」
「ああ、うん」
明衣は興味無さげに手をひらひらと振った。すると、アリスは不満げに眉を寄せる。
「一緒に来てくれないの?」
「……………」
明衣は他のaucメンバーにチラッと目配せした。五月女が「ここは代表して部長が…」と言ったので、肘鉄を入れておいた。



