「うーん…いないなぁ」
「そーだね…」
私達は1年のクラス全部を
手当たり次第探した
…が
「うーん、1年じゃないみたい」
「先輩だったのか…」
はぁ～同い年なら
頑張れた気がしたけど
先輩だったかぁ
「梨音？諦めちゃだめだよ？」
「うん、分かってる。けど…」
けど…先輩という距離が
私には手の届かない存在だと
思ったんだ…
「…諦めない心が成功に繋がる」
「ん？奈々？何急に…」
「…これでも、励ましてるんですけど」
「えっうそぉ!…ありがと」
「どーいたしまして」
奈々はいつだってポジティブで…
諦めない心か…
がんばろ
私は不安な気持ちを抑え
教室へ戻った。
