登校中、運命だと思った。 いつも、帰りのバスでしか会えない“あの人”がいる。 …… でも、なんか、ガラ悪い5人くらいの人たちがあの人の周りを囲っている。 …あの人が、ヤンキーに絡まれてる。 ヤンキーは財布を捕ってニヤニヤして何かを言っている。 助けなきゃ 助けなきゃ 足が動かない。 どうして? あの人を助けたいのに。 喉から声を振り絞って 『オイ』