高校生になって初めてお金を稼ぐようになって、少し自由を手に入れた気がした。
『今のリサが居るのはお父さんのおかげ。だから、感謝の気持ちを忘れちゃダメよ。』
母親は私にそう言い聞かせた。
自分が何も出来ないだけじゃん。
父親に捨てられることに怯えて、
耐えてひっそりと生きていくしかない人。
とてもとても弱い人。
いつしか私は、家族を見る目に
色がなくなった。
どす黒くて、時に灰色の世界。
目を逸らすことを覚えて、
諦めることを知った。
もう何も見えない、聞こえない。
そんな生活が当たり前になっていたの……。

