ダサい恋人




俺が財布の中身からチケットを取り出すと、千歳は目を見開きながら見つめる。

「……うそ。」


「いるか?」


そう聞くと千歳は笑顔で頷いた。



「………うんっ!」


俺は二枚のチケットを千歳に渡した。


「あれ?二枚もってるの?」


「あ?あぁ。なんかある。これもいる?二回見る時とかあるだろ?」


「えっ。でもさ…」


と遠慮がちに言う。


「いいから持っとけよ。」

「うーん……。あっ!あんたさ、一緒に見ない!?」

は? 俺が?

映画に?

「なんか…用事あった?」



肩を落としながら落ち込む千歳。


可愛い…。


でもすぐに千歳は俺を見て指差した。


「あっ、それかホラー系苦手?無理、みたいな?」

俺に指差して勝ち誇ったような顔をする。


さっきの可愛いはなかった事にしよう。