ダサい恋人




残されたのはあたしと勝美。


どうしよう……!?


あたし…小山さんに…ビンタしちゃったよ…??



しかも…それを勝美に見られてしまった。



あぁ…もう……。


どうしよう……!?


すると、勝美があたしの方に近づいて来た。


そして、一枚の紙をあたしに渡した。



……これ…。


小山さんからの手紙…。


あたしは勝美の方を見上げる。


「ごめん。勝手に見た。」


ぽつりぽつりと単語のように話す。



「でも、見逃すわけにはいかなかった。」


真っ直ぐに気持ちを伝えてくれる勝美…。



ぎゅっ……



あたしは自ら、勝美を抱き締めた。


「行かないで。」


また、涙が出ちゃう…。


「あたし…まだ勝美が好きなの。…みんなにどう思われたっていいの…勝美が好きなの…。」





「大好きなのっ…」


あたし…今真っ直ぐに言えたかな?