ダサい恋人



兄貴達の方に近づく。


兄貴が俺に気付いたみたいで、こっちこっち、とばかりに手招きをする。


「お前!!千歳に何もしてねぇだろうな!」


兄貴を見た瞬間、怒りが体の芯まで込み上がってくる。


今すぐこいつの腹をえぐり返したい。



「かっちゃん。大丈夫。俺が止めてるから。」


隣にいた歩さんが笑顔で俺をなだめる。


そうだった。

…歩さんがいたんだった。

「まぁ、座んなよ。」


と指を差した場所は千歳の隣。


千歳はコクコクと眠りそうだ。


「千歳、俺だよ?」

千歳の肩を揺さぶって起こす。



「んぁ?……あ♪勝くん♪」


ふにゃっとした顔で笑い、俺の腰に抱き付く。


………ヤバい。


家だったら押し倒してる……。