「ありがとうございました!」
スーパーでカップラーメンと烏龍茶を買って出てきた。
外はもう暗く、雨がかなり降っている。
降るの早かったな。
ドンッ
「きゃっ!」
「わっ、」
ドサッ
「すみませんっ!ちゃんと前見てなくてっ」
「あぁ、いやこっちもしっかりしてなかったから。」
顔を合わせた直後……
「千歳……」
傘を差していない千歳がいた。
「お前っ!何してんの!?風邪ひくぞ!?」
千歳の髪も服もずぶ濡れだった。
「うん。兄さんの迎え。駅まで傘持って行こうとしたら。傘忘れちゃって…」
なんだそれ。
「で、このスーパーで傘買おうとしたら、さっき今日は遅いからって兄さんから電話があったから、ムカついて……。」
「前が見えなかったって事か。」
「うん、ごめん……。」