「は?」

「知らないって!?」

「喧嘩したのか!?」






智、亮、魁斗の順に奈々へ言葉が投げられる。


奈々は口を尖らせたまま、横を向いて押し黙っている。






「喧嘩でそんなんなるか…?」






思わず、苦笑い気味で呟く亮。


奈々はバッと3人のほうを再び向いて、声を荒げる。






「だってこーきったら!!!」







―――――ガラッ…



また教室のドアが開く。


奈々はドアが背中側にあるため、見えないが、反対側にいる3人はそれが見えて、「あ」と声を漏らした。






「はよーw…あれ?誰?その子…転校生?えらいまた派手な子だなぁ(笑)」





そう言いながら、先に入ってきた裕毅が、変わってしまった奈々に歩み寄る。


奈々は、振り返ってニッと笑った。





「…どーもw」

「―――ッ!!!奈々ッ?!」





それが奈々だとわかり、美奈が声を上げ、裕毅は口をあんぐり開ける。


1番最後に入ってきた聖も、奈々の姿を見て立ち止まった。





「………」






奈々は聖がこっちを見ているのが見えたが、すぐさま目をそむけた。