――――――次の日。





「おはよー聖!」

「おーっす…」






いつものように、美奈と裕毅と待ち合わせる。


美奈の挨拶に対し、テンションの低い聖に裕毅がすかさずツッコむ。






「あっれー?テンション低ッ!(笑)」






美奈と裕毅は、もう一つ、いつもと違うに気づいた。


聖の姿しかない。







「あれ?奈々は?」

「…知らねぇよ」






美奈は聖からの返事に対して仰天する。





「は?昨日見つかんなかったの!?」

「あいつッ…昨日なぁ」






聖は少しイライラしながら、2人に昨日あったことを全て話した。


聞き終わったあとも、ビックリし続けている美奈。






「えぇッ!?じゃー奈々はどっか行っちゃったの!?」


「なんでそん時追いかけなかったんだよ?」






裕毅も少し顔をしかめながら聞いた。


聖は、ムスッとふてくされた顔をして、ボソボソと言い返す。






「だってマジムカツいたし」

「そりゃー…奈々にも悪いとこはあるけどさ…。聖もわかってあげられる面もあったんじゃないの?」