「…。帰る。」

「何でよぉ!!私を置いていくの!?
 私の人生を変えて、置いていくの!?」

「…。考えさせて。」

唯乃は亜美をこのまま放っておいたら、そうなるかはわかる。
今の亜美じゃ自殺をはかるかもしれない。
そして唯乃は亜美の家の前に座りこんだまま、1時間。
ようやく答えが出た。

「亜美…。亜美ぃ!!」

予想通り、亜美は手にカッターを持ったまま、玄関に座っていた。

「亜美…。それ置いて。
 私と話そう。」

カランッ

亜美は手にもっていたカッターを投げた。

「亜美。亜美はさ、自分が悪い事も自覚してる?」

「当たり前じゃん!!」