「そっかぁ~。あっ!塾に遅れちゃう!ばいばい!」

でも、唯乃は少しだけ気になっていた。
自分が受かったら、こんなに普通の子が
国民的に!!

ガチャ

「ただいまーっ」

「おかえりなさい」

家族で食卓をかこむ。
両親はテレビに首ったけ。

「ねぇ、私アイドルになろうかな。」

……。

「おい、お前は勉強のしすぎか?」

お父さんが不思議そうに聞く。

「ううん、本心。」

唯乃はポスターを見て、何かを感じた。
なりません何て言ってたけど
何か気がかりだった。

「あぁ、お母さん商店街で見たわよ。フランガールズ?」

「フラワーガールズ。でしょ?」

「お母さんは別にいいわよ、唯乃がやりたいならやりなさい。
 だってあのプロデューサー、超有名なのよ!!
 憧れちゃう」

そう、フラワーガールズのプロデューサー
神崎さんは昔国民的アイドルとなった
「BERRY」のプロデューサーでもある。

「お父さんも、いいんじゃないか。
 お前がなれる訳ないしな!
 なったら100万円くれてやる。
 ガッハッハ!」

後々、100万円を貰う事になる。
結局くれたかどうかは…