この涙がとまるとき






「安土さん…?」


また誰かが教室に入ってきた。


ドアのほうを見てみると


「……谷島くん?」


「やっぱり、泣いてる女の子を放ってはおけないよ」


そう言って、私の頭をポンポンした。


それだけなのに、涙はピタリと止まる。


「……谷島くんっ」


「安土さん!?」


私は、谷島くんに抱きついた。


ありがとう、感謝の気持ちを込めて。


この涙がとまるとき


あなたは私の側にいる。