【完】─片思い─


流は、あたしの家まで送ってくれた。

「今日はありがと、流」

「おう! また学校でな?」

「うん!」

あたしは手を振って、家へと入った。

「ただいまー」

「姉貴、今の彼氏ー?」

直樹はニヤニヤしながら聞いてきた。

「違うから」

「めっちゃイケメンじゃん」

「そんなイケメンが、あたしなんかとつき合うわけないでしょ」

「それもそーか」

ちょっと、そこで納得されると少し悲しいよ、お姉ちゃん。