【完】─片思い─


「あーぁ、終わっちゃった…」

「次、土産見よーぜ?」

「うん!」

お土産屋は少し空いていた。
たぶん、家族なんかはもう18時を回ってるので、帰ったのだろう。

「時間ってあっという間だねぇ」

「だよなぁ」

あたしはお土産を見ていると、一つのストラップが目に入った。

ピンク色と青色のイルカがチューしている。
二つセットで、分ける事もできる。

…紗季と東に買って行こうかな。

「和、それ買うの?」

「ぁ、うん。…親友に、あげよっかなって」

「そっか。あ、これ和に似てね?」

「え? どれどれ?」

あたしはワクワクしながら、流が指したものを見た。