【完】─片思い─


孤立していく和の姿は、とても切なかった。

「律嘉も、稲実のことはほっときなよー」

「…」

友だちは、毎日のようにそう言う。

だけど、あたしは「うん」とか頷くことはできなかった。

ねぇ、和…知ってる?



和に感謝してる人は、



和が思っている以上に、



たくさんいるんだよ…。