【完】─片思い─


「…ごめん、時間…ちょうだい…?」

「うん。いきなり、ごめんな。今日は…もう、帰れよ」

「…うん、お大事に」

「おう! …今日は、ありがとな」

東は、そう優しく笑った。

その笑顔に、胸が高鳴る。

あたしは家族の人にあいさつをし、東家を出た。

やば…もう19時じゃん…。

直樹帰ってきてるし、腹減らしてるだろうな。

あたしは少し急ぎ足で家へと向かった。

家に着けば、あたしは恐る恐る家に入った。