【完】─片思い─


あたしはそっと目を開けた。

そこには、思わぬ人が、あたしを抱えては知っていた。

「ぁずま…?」

東は、必死に走っていた。

保健室までつくと、そっと、あたしをベッドに置いた。

「…」

「和、大丈夫か?」

「ぇ、ぁ、うん…」

”かず”

初めて…呼ばれた?

ううん…あのときも…海の時も、あたしを助けてくれたのは…

東だったんだ。