「俺は、もう、待たねぇ…」 あずま…? 「今度は、奪いに行くんだよ!!!」 東はそう言って、スリーポイントを決めた。 24対25で、二組の勝利。 あたしは、しばらく惚けていた。 「和、いかないの? 終わったよ?」 「ぁ、うん…」 あたしは、りっちゃんのところに戻ろうとすると、後から声が聞こえてきた。 「あぶね!!」 「…ぇっ」 振り向くと、あたしの頭にバスケットボールが飛んできた。 「和!!」 ぁ…この声…。 海で溺れたときも…。 また、流が…。