試合は24対22で、一組が勝っていた。 「うわぁ、接戦じゃん…。ねぇ、和」 「ん…?」 「どっちを、応援するの?」 「…」 応えられなかった。 自分が、今、誰を見ているのか… 誰を見ないといけないのか… わからなかった。 あたしはただ、試合を見ていた。 流と東は何か喋っていたけど、あたしには聞こえなかった。 あと、10秒…。