【完】─片思い─


あたしは、早めに学校に向かった。

「うわぁ…」

久しぶりだからか、学校が懐かしく思えた。

このキモチは、夏休み限定だな、なんて思いながら、自分のクラスに向かった。

教室に入ると、あたしの席の隣にはもう、東がいた。

「東! おっはよー!」

「おっす!」

「東、今日早くない?」

「なんか早く目覚めた!」

「同じ〜」

東とそんな事を話していると、後のドアからあたしの名前を呼ぶ声がした。

「和!」

「! 流!」

あたしはすぐに流の方に駆け寄った。