「よし! お姉ちゃんが取ってきてあげる!」 どうか足がつくところにありますように…! あたしはそっと深い方に向かった。 「…ぁ!」 恐竜のおもちゃはすぐに見つかった。 けど、足がつくところからは届かない。 …よし! あたしは勇気を振り絞って、恐竜のおもちゃを取りに、海に飛び込んだ。 「…!!」 やば!! 足つかない…! 「んっ」 あたしは、意識が途切れた。 「和!!」 誰かが、あたしの名前を何度も呼んでいる…。 そのことだけが、頭に残っている。