「なんで、無理して笑ってるの…?」 「無理して笑わないで!!」 「あたしっ、稲実ちゃんに、ちゃんと笑って欲しい…っ!」 顔を真っ赤にして、言う紗季ちゃん。 夏海ちゃんとかに言われたら、「なんだこいつ」「ウザイ」そんなことしか思わない。 だけど… あたしは、溢れ出そうとしている涙を必死に堪えた。 「ありがとう、紗季」