友達と親友と俺


―圭視点―


その頃俺は、ますけん(健太)がチョコをもらったことはしらず、校内を歩き回っていた。


すれ違う男友達から毎回

「あれ!?今日は釣りしないの?」て聞かれてばかりだ。


今の俺には、釣りもすごいほど大事だけどもっと大事なことがあった。


それは、チョコがほしい。

チョコをもらってない歴=自分の年齢

と、悲しい俺の人生に終止符をうつために俺の完璧なる作戦をこの日のために考えてきたのだ。



その作戦とは、俺にチョコを渡したい子がいるけど恥ずかしがって渡しに来れずにいる。

そこで俺はその子たちに渡すチャンスを与えるために校内を歩き回る。

そして、俺とその子が出会う。
それでその子が俺に終止符をうつ。



完璧だ!完璧過ぎるこの作戦。



………何故だ!?なんで誰も来ない。
もう歩き回って10分は経つっていうのに。


だが、今の俺には諦めるという言葉はなかった。


だってチョコほしいんだもん。