俺は自分が1つもチョコもらえないことへの悔しさと悲しみからその場を走り去った。
なにも考えず走っているうちに屋上へと向かっていた。
そして見てしまった。今日というバレンタインデー限定で見れる光景を屋上で。
俺はドア越しに耳を研ぎ澄まして覗き見をして観戦した。
??「あの、このチョコあなたのために作ったの。だから、その…もらってくれる?」
一輝「えっ!?ごめん。俺には彼女からのチョコだけで充分だからもらえん。」
??「そうなの…。彼女いるって知らなかったから、その…ごめんなさい。」
一輝「いや、こちらこそごめんね。」
??「はい。それじゃ彼女さんと仲良くね。」
そして、女の子は俯き屋上から飛び出してきて俺とすれ違っていった。
うわ~!勿体ねえ、せっかくの女の子のご好意を受け取らないなんてな。
俺だったら即OKしてたのに。
一輝「覗き見なんて趣味悪いね、健太。」


