以前の様な、平穏な朝を迎えるのが恋しく思える時がくるとは思わなかった。



たった今朝を迎えているワケだけど、寒いはずなのに暖かい。

目の前には真白がいる。

と言うか、同じ布団に入って寝ている。


そして抱きつかれている。

真白の手はしっかりと腰に回されていて、密着している。


道理で暖かいワケだ。



「ゴルァァァ!!」



目覚めスッキリ。

悪い意味でスッキリしました。

これじゃあ一瞬で眠気は吹き飛ぶね。


真白の頭を今世紀最大の力でぶん殴ると、真白の身体はゴロンとベッドから転げ落ちた。


私が発した気合いと言う名の叫び声を聞き付けたらしい袁次は、早急に部屋にやって来た。

真白を見て、盛大なため息をもらす。



「やっぱり…!姉ちゃん何もされてねーか?!」

「大丈夫だけどさ、この変態犬どうにかならないかな?」

「ケージに入れとく?」

「あ、それいいかも」


.