どたばたとした1日を、何とか終えた。

きっとこの日は私の人生における曲がり角だろう。

忘れたくても忘れられない記憶になりそうだ。



そうベッドの中で思っていると、廊下から声が聞こえる。



「ちょ、何するんスか!」

「こっちのセリフだっつの!なんで姉ちゃんの部屋の前を彷徨いてんだ?!」

「え?それは─…」

「目が泳いでる!怪しい!」

「う、五月蝿いっス!お子ちゃま袁次は寝てろ!!」

「はぁ?!」



…寝れません。

こんなんじゃ一睡も出来そうにありません。

この調子だと、二人とも一晩中言い合っていそうだし。


布団から抜け出した私は、怒りに任せて部屋の扉を開けた。

バコンと音がして、扉がつっかえる。



「いっでぇ…」

「邪魔するからバチが当たったっスね!」

「お前は黙れ」



扉に当たった袁次を、指を指してバカにする真白。

そんな真白の脳天に、勢いよくチョップをした。



.