アクシデントな恋


大ホールに行くと
思っていた以上にすごい人

今まで、学祭の開会式にこんなにも人が集まった事などなかった。



寿麻は震えが止まらなかった。

『どうしよー…
こんなに大勢の人の前に立った事なんてないよ…
それも、挨拶するなんて』
寿麻は益々不安になる



そんな寿麻を見て潤が手を握りながら

「大丈夫、僕が裏手にいるから…どうしようも無くなったら助けるからね。」


そんな2人を離すように龍が…

「そんな必要は無い!!
側には俺がいる。
大丈夫だ、寿麻。
あれだけ練習したんだ!俺を信じろ!!」


寿麻を見つめながら
優しく肩を抱くと…胸に抱き締めた。
そして…

「震え、止まったか?
ダメだったら俺が支える。大丈夫だ。行くぞ。」


そんな2人のやり取りを
潤は唇を噛みしめみていた。



寿麻は…
びっくり!
今までも何度かかばってもらったり…
助けてもらったりはしたけれど…

こんなに優しくされた事なんてなかった。


寿麻は心の中で

『逆効果だよ…ドキドキが止まらない…
良かった…暗くて…絶対私…顔真っ赤だよ。

でも、龍がここまで言ってくれてるんだから…
頑張らなくちゃ。』




司会者が龍と寿麻の紹介をして
龍から挨拶をした。

寿麻はかなり緊張をしていたが…
龍がそっと腰を抱えてくれていた。


無事に挨拶を終え
後ろに下がった。