学祭前日
学校から帰ると
久しぶりに大蔵(学長)が家にいた。
「おかえり。いつも2人で帰って来るとは、仲がいいなー(^-^)」
大蔵は満足そうに満面の笑顔で2人を見た。
その言葉の後…龍が
「毎日一緒に登下校を強制したのはお祖父様じゃないですか…
僕だって、研究があるんですよ。
それに、帰りに寄りたい所だってあるし。」
龍の言葉に、寿麻は少し心が痛んだが…
なんだかどんどんイライラしてきて
「そんなに一緒に帰るのが嫌なら別に1人で帰ればいいじゃない!!
私だって、友達と帰りに買い物したりお茶したりしたいもの!」
プイっとそっぽを向いて
頬を膨らませていると
「ハハハハ…(*≧m≦*)
本当に仲がいいなー
寿麻さん、そんなに龍と一緒がいいのかね。
龍、愛されているな…」
大蔵は笑いながら
龍の肩を叩いた。
「そっ…そんなんじゃ…」
寿麻は真っ赤になりながら否定をしようとすると
「そうですね。
こんなに愛されていて…
幸せです。
僕が悪かったですね。
研究で遅くなるときは待たせるのが悪いかと思っていたのですが…
一緒がいいようなので、待っててもらいます。
愛する僕の為に健気に待ちたいみたいなので…」
龍は少し嫌味に言った。
寿麻は益々イライラ
でも返す言葉が無く…
下を向いていた。
大蔵はそんな2人のやり取りを見ながら微笑んでいたが
少し厳しい顔になり
「明日の挨拶は大丈夫なんだろうな龍、寿麻さん
初めて皆の前に出るんだからしっかりな。
これから2人で公に出る機会を増やそうと思う。
心して置いてくれ。」
そう言いながら2人を見た。