アクシデントな恋


龍は単純な寿麻なら
大好物のハンバーググラタンを見れば機嫌が治ると思っていた。



時子はグラタンをオーブンに入れて

「お坊ちゃま、私…用事が出来てしまいました。
大変申し訳ありませんが、焼きあがりましたら
オーブンから出して召し上がって頂いてもよろしいですか?
本当にすみませんm(__)m」

慌てた様子で自分の荷物を持つと
龍の返事も聞かずに出て行ってしまった。



「おっ…おい…
オーブンから出せって…どうしたらいいんだ…」


龍は慌てて、時子を呼び止めようとしたが帰ってしまった。



時子は帰って来た2人に何かあったと感じ
仲直りをしてもらいたかった。
自分が居ない方がいいと考えた。



「俺様にこんな事を…
一体どうすればいいんだ…やった事無いのに…
これは自動で止まるのか?
あーもう」


龍はキッチンであたふたしていると…

寿麻が部屋から出て来た。


今まで見た事が無い龍の態度に
寿麻は声を掛けずににはいられなかった。


「龍…どうしたの?」


「寿麻…良かった…
時子さんがハンバーググラタンを作ってくれたんだけど…」


話の途中で寿麻は

「うれしーぃ('∇`)
私の大好物(*^ー^)ノ♪」


と言ってニコニコ、ルンルン♪


そんな寿麻を見て龍は
少しホッ(*^^*)
としていたが…


「まだ話しは終わっていない!
人の話を遮るな!

時子さん…用事があるからと、オーブンに入れて帰ってしまったんだ。

俺はオーブンに触った事もないから…
どうしていいのか…」


龍はいつもの口調で
寿麻に言った。


{龍君仲直りしたいなら、もう少し優しく言えないのですかね…
そこが、龍君だけど…}