龍は何も言えずにいた。

『好きなわけない…
あんな女…
不器用だし可愛げ無いし…でも…
何でこんなに…
目の前に美里がいるが、以前とは気持ちが違う…
あのプロポーズの後、
俺はかなり落ち込んだ、でも…
いつもアイツが怒らせたり、
笑わせたり…
アイツが居たから…』


龍は寿麻との事を考えていたが…



「やっぱり…
まさか…龍!
あなた、寿麻さんを好きなのね。
信じられない。私は…」



と美里が言いかけた時



頭を左右に振りながら

「あり得ない!
俺がアイツを…
好きな訳…。」



龍は自分に言い聞かせながら…


「アイツが居ないと何かとつまらないダケだ!
特別な感情なんて…
しかし、だからと言って、美里との関係を続ける事は無い。
俺の中で終わったんだ。
今日これを言う為にここに来た。
俺なりのケジメをつけに。」


これって…
好きだよね…。


美里は

「私は終わって無い。
どれだけ龍が私を大切か絶対…
諦めないから。」



龍に投げ掛け
ホテルの中に入って行った。