アクシデントな恋

「まず、私がここに来たのは、お義父様にあなた方が、いがみ合いそれが1人の女性.....
寿麻さんが関係している事が原因だと言う事
それと、私達の過去を知ってしまった事

お義父様は龍に少し話したと聞きました。
それと、潤にはまだ言ってない事

でも..... 潤
もう知ってしまったのよね。
あの本が無くなっていたから」

そこまで言うと

「母さんは、知ってたの?
父さんの事知っていたのに…何で…」

潤は何とも言えない顔で礼子をじっと見て
言った。

すると、礼子は
「すべてを今日話す為に来たの、だからお願い
何も言わずに黙って聞いて欲しい。
ごめんなさい。

一臣さんに会ったのは大学生の時
私は人見知りで友達が少なかったから
泰彦が学祭の時に自分のゼミのイベントに
連れて行ってくれた。
打ち上げまでいたけどなかなか溶け込めなくて
どうしていいか分からないでいると…
気を使ってくれて、話しかけてくれたのが
一臣さんだった。
色々と話す内に好きになっていた。
で..... 何かあるたびに泰彦をだしに
会いに行っていて
瑠璃子さんの事も知った。
それでも、好きな気持ちは押さえられず
見ているだけで幸せだった。
でもある日、瑠璃子さんが一臣さんのお兄様と
婚約した事を知った。
一臣さんは荒れる日々だった。
私は何も出来なかった。でもいつも近くにいたの
元の一臣さんに戻って欲しくて

家の事情で好きな人を捨て、それもお兄さんと
婚約した瑠璃子さんがその時は許せなかった。
でも、後でその時の事を、瑠璃子さんに聞く事になるの

そんな日々が続いた時
一臣さんが私に、
〈いつもありがとう
君の気持ちを知っていながら.....
僕は甘えていたよ。
ごめん.....
僕の中で君は凄く大きな存在になってしまった。
もう悲しませ無いから…〉
って言ってくれたの
涙がその時は止まらないほど嬉しかった。」

そこまで言うと過去を思い出すように
遠くを見つめた。