「なんでそんなにウキウキしてるんだ。
たかが衣裳合わせに…
俺はかなりうんざりしているのに…」


龍は少し呆れていた。


「だって…楽しみじゃない…どんなドレスが出来ているか。
私だって女性なんです。」

龍の余りに興味がなさそうな態度に苛立っていた。


「ハイハイ…
まー俺様は何を着ても似合うからな。
もう着くぞ。」


寿麻は龍の俺様ぶりにイライラはしていたが、
『言っている事は正しい…龍は確かに格好いい。』


なんて思いながら車から降りるとビックリ!

お店の前には有名なデザイナーがアシスタントと共に待っていてくれた。
そして、龍と寿麻に頭をさげ
「お待ちしておりました。どうぞこちらに…」

なんて言われて中に案内された。


寿麻は映画やドラマの世界で見て夢見ていた事が現実に自分に起きている事がウソの様だった。
本当のお嬢様になった気分だった。


そして中に入りドレスを見て又ビックリ!

白をベースに黒のレースで蝶をあしらってあって、腰の部分に大きなリボンを巻くようになっている、裾は膝位で少しフワッとなっていた。
エレガントと可愛さを備えたとても素敵なドレスだ。

寿麻は一目て気に入った。

「凄くステキ〜。このドレス…本当に私が着ていいのですか?」


「はい。寿麻様の為に寿麻に合う様にお作りしました。気にいって頂き光栄です。では試着をしましてお直しをいたしますので…」

アシスタントに言われて試着をした。