「少し君の事を調べさせてもらったよ。
君は成績もかなり優秀で…聞く事によると、留学を希望しているようだね。
もしも、その気持ちがまだ有るようなら、全面的にバックアップさせて貰いたいのだが…」



大蔵はあの写真を見た後すぐに秘書に美里の事を調べさせていた。

だから、龍や美里に話しを聞かなくても二人の事はある程度調べはついていたのだ。

しかし、大蔵は龍の口から真実を知りたかった。
最近の龍と寿麻を見ていると、秘書からの報告書(美里と龍の関係)が信じられなかった…信じたくなかった。


しかし…龍の口からあんな事実を聞かされてしまい、どうにもならない怒りが込み上げてくると同時に、龍に振り回された寿麻を思うと情けなかった。

美里に対しても、龍にお付き合いをしている女性がいる事すら知らずに、婚約を進めた結果がこんな事の始まりだ。



挙げ句に潤までもが…


大蔵はこれからの事を考え…美里に話しを聞き、答えを出そうと考えていた。


美里が龍をどう今思い、どの様に今回の事を話すかで美里に対しての償いを考えていた。