6月も半ばのその日俺は雨の中 傘をさしながら下校していた。 今さっきまで女の相手をしていたので体がダルい。 さっさと家に帰って一眠りしようと思っていた。 曲がり角に差し掛かったとき、 人が現れた。 それは普通のこと。 偶々だ、いつだってそんなのざらにあることだ。 普通じゃ無かったのはそいつがナイフを握り締めていたことだ。