まぁまず恋に興味ないあたしに恋ばななんって
ありえない。

「お前もいいかげん
女の子っぽくして
かわいくなって
好きな人でもつくれっ!」
りさがあたしにむかっていってきた。
あたしの返す言葉は一つ。
「恋なんか興味ないもん!」

みんな
「やっぱりね」
みたいなあきれた感じ。

だいたい、あたしに聞くほうが間違ってるし。

「あたしには今、部活があればそれで幸せなの!」

すかさず彩香が
「青春を部活でやるのもいいけど、恋しなきゃやってらんないぞ?」

「あたしは"全国大会"に行きたいの!
だから練習するの」

あたしはテニス部。
一応、部長でエースやっている。

三年がいるときから
あたしは試合に出させてもらってた。
練習では誰より声出して、誰より朝早くいってた。
努力が実った今、頑張るしかない。



でもなんでだろう。
なにかに縛られている気分で・・・
自由がない気分で・・・
自分になくて、みんなにあるものがある気がした。


"恋しなきゃ、やってらんないぞ?"

そんな彩香の言葉が
胸に刺さった・・・。