色×iro~素顔のままで~

     ...
教室までの距離で、あたしは木田さんを追い抜いた。

追い抜きながら、

「あのさ、協定やめない?」

言うと、木田さんはあたしを確かめて、目を見開いた。

「え~っ!?」

あたしは、ニッコリと笑った。

「ちょっと待って、何があったの?」

慌てて木田さんはあたしについてくる。

あーあ。

笑って誤魔化せると思ったのに。

「何も、ないけど」

こんなに反応されるとは思わなかった。

「じゃあ、何で急に?」

言いながら、