「えっと、交流会だっけ?」

「そう。週末に寮生の交流会があるから。サボらずにちゃんと出なさいよ」

「イベント、楽しみっ。……けど、大丈夫かな」

 この寮、男の子がいっぱいいるんだよね。

 綾菜は、理佳に甘えた瞳を向けた。

「だから、そういう目は、男にしろと……」

「それ、もう耳タコだよ」

 綾菜も学習している。

 理佳が、嫌がるということは、裏を返せば効果があるということ。

 背けようとする顔を無理やり押さえて、さらに見つめる。

「綾菜、よせ。見るな」

「やーだ」

 モデルばりの美人が戸惑う姿は、とても可愛い。

 可愛すぎて、ついつい困らせたくなってしまう。